ハロゲン電球は、コンパクトで強力な光源として知られており、白熱電球と比較して効率が高く、色温度が高いことが特徴です。
これにより、長寿命を実現しています。
主に店舗やスタジオの照明、商業施設、TVスタジオ、舞台照明、光学機器、特殊照明などで広く使用されています。
ハロゲン電球と白熱電球の違いと選び方
ハロゲンとは、ヨウ素、臭素、塩素、フッ素などの元素を指します。
ハロゲン電球は白熱電球と同じ原理で光を発しますが、タングステンの蒸発を抑えるためにハロゲンサイクルを利用します。
これにより、白熱電球の約2倍の寿命(約3000時間)を持ち、温度を高くすることができるため、より明るい光を提供します。
色温度は白熱電球の2700K~2900Kに対し、ハロゲン電球は3000Kが標準です。
ハロゲン電球の寿命
ハロゲン電球の寿命は、タングステンの蒸発をハロゲンサイクルで抑えることで延ばされています。
このサイクルは、タングステンの蒸発、ハロゲンとの結合、フィラメントへの再付着という一連の流れで成り立っています。
これにより、フィラメントの黒化現象が抑えられ、寿命が延びます。
ハロゲン電球の用途
ハロゲン電球は小型で明るく、さまざまな種類があります。
一般の照明としてはスポットライトやダウンライトに使われ、飲食店などで広く利用されています。
また、小型のハロゲンランプはプロジェクターや光学機器、舞台照明、スタジオ照明、投光器にも使用されています。
100Vと12Vのハロゲン電球の違い
ハロゲン電球には、100Vと12Vのものがあります。
12Vのハロゲン電球を使用するには、100Vから12Vに変圧するトランスが必要です。
口金の大きさにも違いがあり、E11(1.1mm)やEZ10(1.0mm)などがあります。
ミラー付きとミラー無しハロゲン電球の見分け方
ハロゲン電球にはミラー付きとミラー無しがあり、見分けが難しいことがあります。
ミラー付きの場合、直径が35mm、50mm、70mmなどのサイズがあります。
型番から種類を判断することも可能です。
ハロゲンランプの仕組み
ハロゲンランプは白熱電球の一種であり、タングステンフィラメント(抵抗体)に電流を流して発熱させ、約3000度の高温で黒体放射により光を放つ電球です。
白熱電球と似た構造を持ちながらも、バルブ内部に不活性ガスとハロゲンガスが封入されている点が特徴です。
ハロゲンランプの名称と温度条件
不活性ガスとハロゲンガスを封じ込めたバルブの気密性を維持しながら電気を供給するのが「封止部にあるモリブデン箔」と「口金のピン」です。
これらはどちらもモリブデンで作られています。
ハロゲンランプの特徴
白熱電球では、フィラメントのタングステンが使用に伴って蒸発し、バルブ内のガラス面に付着して黒化し、照度が低下します。
ハロゲンサイクルの仕組み
ハロゲンランプ内でのハロゲンサイクルは、次のようなプロセスで進行します。
- 蒸発したタングステン(W)がハロゲンガス(X)と結合し、ハロゲン化タングステン(WX2)を形成。
化学式:W + 2X → WX2 - ハロゲン化タングステン(WX2)はガラス面に付着せず、バルブ内に留まります。
- フィラメント付近に近づくと、発熱によりハロゲン化タングステン(WX2)が分解し、再びタングステン(W)とハロゲンガス(X)に戻ります。
化学式:WX2 → W + 2X
このサイクルにより、蒸発したタングステンが再びフィラメントに戻り、フィラメントの劣化を防ぎます。
ハロゲンサイクルの重要性
ハロゲンサイクルを成立させるためには、バルブ内を高温に保つことが必要です。
ハロゲンガスとしてヨウ素を使用する場合は170°C以上、臭素を使用する場合は250°C以上の温度が求められます。
そのため、高温に耐えられるバルブや口金が不可欠です。
ハロゲン電球の選び方についてのまとめ
ハロゲン電球は多くの種類があり、購入時に間違えやすいランプです。
使用する際の注意点やLED化する場合の考慮事項も多いため、専門の照明会社に相談することをおすすめします。
最後までお読みいただきありがとうございました!